アウトプットメモ

大豪院 邪鬼のメモです

総合技術監理部門 令和4年度 Ⅰ-1-1

※問題文及び正答は日本技術士会のホームページから確認してください。

解説

①株式の発行による収入は財務活動に含まれます。

②財貨又は用役の販売による収入は営業活動に含まれます。

※財貨=物的で有用なもの。服や車など、有形の商品となり得るもの。

※用役=サービス

③他の会社の株式及び債権から生じる配当及び利息による収入は投資活動に含まれます。

④設備の売却は投資活動に含まれます。

⑤貸付金の回収は投資活動に含まれます。

問題文中の3区分については以下の通りです。

補足

財務諸表のうち、キャッシュフロー会計についての問題です。

問題文の通り、キャッシュフロー会計では企業の経営活動を営業活動(営業キャッシュフロー)、投資活動(投資キャッシュフロー)、財務活動(財務キャッシュフロー)に区分し、それぞれの活動に関するキャッシュの増減から会社の資金状況を判断します。

営業活動(営業キャッシュフロー

企業の主たる営業活動から生じたキャッシュで、外部からの資金調達に頼らず、本業からどれぐらいの資金を得ているかを表します。マイナスの場合は利益が出ない商品を売っている、代金回収が出来ていない等の状況になっていることになります。

具体例

・商品の販売による収入

仕入れによる支出

投資活動(投資キャッシュフロー

企業の将来のための投資活動においてキャッシュをどのように生み出し、どのように使っているかを表します。投資には固定資産や株の売買、設備投資等が含まれます。投資(購入)すればキャッシュはマイナス、売却すればプラスになります。

つまり、成長する為の投資をする余裕がある企業はマイナスとなり、キャッシュが不足している企業はプラスとなります。

具体例

・有形固定資産の取得や売却

※有形固定資産とは、営業活動のために長期にわたり使用する目的で保有される財産のこと。土地、建物、機械装置など。

・貸付金の貸付や回収

財務活動(財務キャッシュフロー

企業の主たる営業活動や投資活動以外の資金の調達と返済によるキャッシュの動きを表します。

借入を行えばプラスに、返済すればマイナスになります。また、株の発行によって資金を集めた場合はプラス、配当金の支払いはマイナスになります。

設備投資などを積極的におこなっている企業は、銀行からの借り入れを行っているので、財務活動によるキャッシュフローがプラスになります。

具体例

・新株の発行

・借入金の返済や借入れ

社債の発行や償還

参考

1) Q31 キャッシュ・フロー計算書について教えてください。(中小企業庁

2) 有形固定資産とは(MoneyForwardクラウド会計)

3) キャッシュ・フロー計算書 第2回:キャッシュ・フロー計算書の構造(EY Japan)

4) 本当にわかりやすいキャッシュ・フロー計算書の読み方(決算資料研究会)